小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」に代表される、惑星・深宇宙探査ミッションが世界中で遂行、あるいは計画される今日、宇宙大航海時代がやってきました。
火星、木星などの惑星空間、太陽系内を多くの大型宇宙船が自由に行き来する、太陽系が人類の生活圏になる日はもうそこまで来ています。宇宙大航海の成功は、宇宙航行用高性能電気推進ロケットの開発にかかっています。
本研究グループは、先進宇宙推進ロケット工学に関する研究を中心に、各種の電気推進ロケットエンジンの開発研究とそれらエンジンシステムを利用した太陽系内外輸送航行ミッションの計画立案、宇宙飛翔体環境シミュレーション、ユニークな小型人工衛星の設計製作・打ち上げ・宇宙運用計画立案、宇宙ゴミ処理技術の開発、小惑星・地球衝突回避技術の開発などを行い、近未来の宇宙開発に貢献します。
また、誰もが持つ、子供のころの飛行機やロケットへの憧れを決して夢だけにはさせないように、親しみある、誰もが気楽に楽しむことができる、市民の航空宇宙を目指します。具体的には、航空宇宙工学に関する講演・市民講座、中学・高校に出向いて小型ジェットエンジンの運転や宇宙航行用イオンロケットエンジンの噴射などのデモを行ったり、ペットボトルロケットの製作・打ち上げ教室を開催し、活発な啓蒙活動を行っています。
宇宙空間では地上で予想もしないことが起こります。過酷な宇宙環境で稼動するロケットや人工衛星の開発研究を通して、常識にとらわれない新しい機械システムを開発する素養(ガッツ(?))を身につけさせたい。自由な発想でユニークなアイデアを出し実践してほしいと思います。
文責:田原 弘一
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